症例による透析患者の画像診断
多発性囊胞腎の透析患者の肝囊胞感染にMRIが有用であった1例
吉村 和修
1
1近森病院腎臓内科
キーワード:
多発性囊胞腎
,
囊胞感染
,
MRI
,
拡散強調画像
Keyword:
多発性囊胞腎
,
囊胞感染
,
MRI
,
拡散強調画像
pp.1461-1465
発行日 2023年11月10日
Published Date 2023/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002780
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多発性囊胞腎は腎臓に多くの囊胞が形成される疾患であり,囊胞感染はよく見られる合併症の一つである.囊胞感染は囊胞内に細菌が侵入し感染が起こる状態を指す.症状は発熱や腰痛,腹部不快感などを示すことが多い.一方,多発性囊胞腎では多数の囊胞が存在するため囊胞感染をきたしてもその局在を特定することは必ずしも容易ではないことをしばしば経験する.CTや超音波検査に比較し,MRIは囊胞感染の診断に有用な可能性が報告されている.今回,多発性囊胞腎の透析患者における肝囊胞感染においてドレナージを行ううえでMRIが有用であった1例を経験したため報告する.
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