特集 ダイアライザ・ダイアフィルタの今後を考える
3.Pro-Con debate:ダイアライザ・ダイアフィルタでアルブミン漏出は必要か(1)Moderator’s view:血液透析におけるアルブミンのもつ意義
花房 規男
1
1東京女子医科大学血液浄化療法科
キーワード:
低アルブミン血症
,
低栄養
,
炎症
,
生命予後
Keyword:
低アルブミン血症
,
低栄養
,
炎症
,
生命予後
pp.431-434
発行日 2021年5月10日
Published Date 2021/5/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001705
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低アルブミン血症は透析患者において不良な生命予後と関連する.一方,こうした低アルブミン血症は,栄養状態のみならず,炎症の存在も大きく影響を与える.血液透析による低アルブミン血症のもつ意義が,本来の低アルブミン血症と等価かは明らかになっていない.アルブミン漏出と関連が深いα1―ミクログロブリン,酸化型アルブミン,炎症関連物質の除去,アルブミン除去に伴う急性相蛋白の合成亢進,炎症の存在による合成低下など,さまざまな要因を考慮する必要がある.本稿における二つの論文からは,個別性をもった透析量の調整において,考慮しなければならない点が明らかにされる.
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