発行日 2006年7月1日
Published Date 2006/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2006268925
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アルブミンは血管内の膠質浸透圧を形成する.アルブミン製剤は膠質浸透圧を上昇させ循環血漿量を増加させる.臨床的な効果については議論が分かれている.低アルブミン血症のみで使用しない,安易な使用は慎む.低アルブミン血症のときはアニオンギャップと血清Caを補正して考える.アニオンギャップ:アルブミン1g/dlの低下に対し,アニオンギャップ約2.5mEq/lを加えて補正.血清カルシウム補正:アルブミン1g/dlの低下に対し,カルシウム1.0mg/dlを加えて補正.アルブミン製剤は生理食塩水と同等の塩分が含まれているので塩分負荷に注意する.血漿交換の置換液として使用する.凝固因子の補充を必要としないときは等張アルブミン製剤を用いる.血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)のときは新鮮凍結血漿を用いる.感染に対する安全性は100%でない.非献血・外国産の製剤もある.書面等によるインフォームドコンセントと記録の20年間保存が必要
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