特集 慢性腎臓病・透析患者の酸化ストレス―最新知見と治療展開
2.慢性腎臓病における酸化ストレス進展機序(5)慢性腎臓病におけるキサンチンオキシダーゼの活性化
寺脇 博之
1
1帝京大学ちば総合医療センター第三内科(腎臓内科)
キーワード:
キサンチンオキシダーゼ
,
活性酸素
,
心血管イベント
,
酸化ストレス
,
血管内皮
Keyword:
キサンチンオキシダーゼ
,
活性酸素
,
心血管イベント
,
酸化ストレス
,
血管内皮
pp.1546-1552
発行日 2020年11月10日
Published Date 2020/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001531
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キサンチンオキシダーゼ(XO)は尿酸産生酵素・キサンチンオキシドレダクターゼ(XOR)のアイソフォームの一つであり,乳汁分泌など哺乳類特有の機能に関与すると考えられている.もう一つのアイソフォームであるキサンチンデヒドロゲナーゼとは異なり,XOは化学反応に際してスーパーオキシドなどの活性酸素を産生するため,臓器障害との関連が憂慮される.CKD患者に対するXOR阻害薬の投与によって心血管イベント発症リスクは抑制される可能性があるが,その機序は血清尿酸値の降下とは独立した血管内皮におけるXO活性の直接抑制であると考えられる.
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