特集 慢性腎臓病・透析患者の酸化ストレス―最新知見と治療展開
3.慢性腎臓病の病態と酸化ストレス(1)腎臓リハビリテーションと酸化ストレス
山越 聖子
1,2
,
伊藤 修
3
1東北医科薬科大学医学部内科学第三(腎臓内分泌内科)
2東北医科薬科大学医学部リハビリテーション学
3東北大学大学院医学系研究科内部障害学分野
キーワード:
腎臓リハビリテーション
,
運動療法
,
活性酸素種
,
ホルミシス
Keyword:
腎臓リハビリテーション
,
運動療法
,
活性酸素種
,
ホルミシス
pp.1553-1557
発行日 2020年11月10日
Published Date 2020/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001532
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慢性腎臓病(CKD)は,活性酸素種の産生が亢進し,抗酸化作用の低下が認められ,慢性的な酸化ストレス亢進状態となっている.運動は,酸化ストレスを増加させるが,適切な運動は活性酸素種生成を減弱させ,酸化ストレス耐性を上昇させる.透析患者や保存期慢性腎不全患者において,急性運動は酸化ストレスマーカーを増加させる一方で,長期にわたる適度な運動は,酸化ストレスマーカーが減少することが示唆されている.透析患者や保存期CKD患者に対して適切な運動療法を実施することは,全身の酸化ストレスを改善し,身体機能や運動耐容能の維持・改善につながる.
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