Japanese
English
特集 活性酸素と酸化ストレス
慢性腎臓病(CKD)と酸化ストレス
Chronic kidney disease(CKD) and oxidative stress
鈴木 健弘
1,2
,
阿部 高明
1,2,3
Takehiro SUZUKI
1,2
,
Takaaki ABE
1,2,3
1東北大学病院腎臓・高血圧内科
2同大学院医工学研究科分子病態医工学分野
3同医学系研究科病態液性制御学分野
キーワード:
活性酸素種(ROS)
,
酸化ストレス
,
レドックス
,
NADPHオキシダーゼ(NOX)
,
ミトコンドリア
Keyword:
活性酸素種(ROS)
,
酸化ストレス
,
レドックス
,
NADPHオキシダーゼ(NOX)
,
ミトコンドリア
pp.253-256
発行日 2024年4月27日
Published Date 2024/4/27
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28904253
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細胞の呼吸・代謝の過程でミトコンドリア,NADPHオキシダーゼ(NOX),一酸化窒素合成酵素(NOS)などから発生する活性酸素種(ROS)は,生理的な濃度では転写調節などを介して細胞の恒常性維持を担うが,過剰なROSが細胞障害的に作用する “酸化ストレス” は,腎臓では血管内皮,糸球体上皮,尿細管などの細胞障害や間質線維化を惹起して糖尿病性腎臓病(DKD)や糸球体硬化症,薬剤性腎症などの原因となり,急性腎障害(AKI)と慢性腎臓病(CKD)の病態進行を促進する.筆者らの開発した新規のミトコンドリア病治療薬MA-5(mitochonic acid-5)は,ミトコンドリア由来ROS(mtROS)を増加することなくミトコンドリアでのATP産生を促進してAKIを改善する効果を示した.本稿では,腎臓病での酸化ストレス制御における最近の知見を概括する.
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