特集 透析患者のADL とQOL―その評価法と対策
2.ADL とQOL の評価法(5)転倒・骨折リスク
山本 卓
1,2
,
白井 信行
1,3
,
北林 紘
1,4
,
成田 一衛
1,2
1新潟大学大学院医歯学総合研究科腎研究センター腎・膠原病内科
2新潟大学医歯学総合病院血液浄化療法部
3新潟臨港病院リハビリテーション科
4新光会村上記念病院栄養科
キーワード:
骨折
,
転倒
,
ロコモティブシンドローム
,
身体機能
,
CKD―MBD
Keyword:
骨折
,
転倒
,
ロコモティブシンドローム
,
身体機能
,
CKD―MBD
pp.1333-1340
発行日 2020年9月10日
Published Date 2020/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001484
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透析患者の骨折リスクは一般と比較して極度に大きく,ADL,QOL そして生命予後に影響する.そのため透析患者の転倒・骨折の現状を理解したうえで,その予防法,治療法を実施することが重要である.骨折にはCKD―MBD,骨粗鬆症,透析アミロイドーシスなど骨に直接影響する内因的要因があり,転倒にはサルコペニア,フレイル,あるいはロコモティブシンドロームなど筋力,バランスを損なう要因がある.転倒・骨折リスクは転倒リスク評価やFRAX® など一般的な評価法が応用できると考えるが,一方でCKD あるいは透析固有の因子が大きく影響していると考えられ,対策は多面的かつ総合的な治療が求められる.
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