特集 透析患者PADの最前線
6.再生医療(2)脂肪組織由来間葉系前駆細胞移植
都築 一仁
1
,
清水 優樹
1
,
柴田 玲
1
,
室原 豊明
1
1名古屋大学大学院医学系研究科循環器内科学
キーワード:
末梢動脈疾患
,
重症下肢虚血
,
脂肪組織由来間葉系前駆細胞
Keyword:
末梢動脈疾患
,
重症下肢虚血
,
脂肪組織由来間葉系前駆細胞
pp.698-703
発行日 2020年7月10日
Published Date 2020/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001321
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慢性腎不全は末梢動脈疾患(PAD)の独立した危険因子と位置づけられているが,症候が乏しく進行も早いことから重症下肢虚血(CLI)で発見され治療抵抗性になることも多い.膝関節以下の末梢かつ高度の石灰化を伴う病変が多いため,血管内治療の際,ステント留置の行えない膝下動脈の透析患者に対する血管内治療後の開存率は,3 カ月で17 %,1 年で11 %と不良である.また,外科的バイパス術においても,血液透析症例は非透析例に比較して血行再建の効果が制限される.救肢率の上昇のため,効果不十分症例に対してさまざまな治療が立案されている.本稿では,CLI に対する血管再生療法,とくに「脂肪組織由来間葉系前駆細胞移植」について紹介する.
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