〔症例報告〕
視神経脊髄炎に対し,選択的血漿交換を施行した1 例
加藤 彰浩
1,2
,
加藤 浩介
3
,
見須 有祐
4
,
山田 孝子
5
1東濃厚生病院内科
2公立西知多総合病院腎臓内科
3公立西知多総合病院研修医
4公立西知多総合病院臨床工学科
5公立西知多総合病院神経内科
キーワード:
選択的血漿交換
,
視神経脊髄炎
,
アクアポリン4
Keyword:
選択的血漿交換
,
視神経脊髄炎
,
アクアポリン4
pp.91-94
発行日 2020年1月10日
Published Date 2020/1/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001167
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視神経脊髄炎(neuromyelitis optica;NMO)は,重症の視神経炎と横断性脊髄炎を特徴とする中枢神経の炎症疾患である.2004 年にLennon らによりNMO に特異な自己抗体NMO-IgG が発表され,アストロサイトの足突起に高密度に発現する水チャネル蛋白であるアクアポリン4(aquaporin-4;AQP4)がその標的抗原であることが報告された.現在,NMO の血液中バイオマーカーとして確立されているものはAQP4 に対する抗体である抗AQP4 抗体のみであり,特異的診断価値が認められている.抗AQP4 抗体価にかかわらず,視神経炎や脊髄炎などNMO 所見を認めるものを視神経脊髄炎関連疾患(NMO spectrumdisorder;NMOSD)と呼ぶようになってきた.
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