症例
吃逆、嘔気・嘔吐を前駆症状とした視神経脊髄炎関連疾患に対して免疫吸着を施行した1例
山口 かおり
1
,
高桑 浩
1金沢市立病院 腎臓・リウマチ科
キーワード:
Methylprednisolone
,
嘔吐
,
悪心
,
視神経脊髄炎
,
しゃっくり
,
髄液
,
免疫吸着法
,
体性感覚誘発電位
,
致死的転帰
,
パルス療法(薬物療法)
,
Aquaporin 4
,
前駆症状
,
髄液検査
,
徒手筋力テスト
Keyword:
Immunosorbent Techniques
,
Nausea
,
Neuromyelitis Optica
,
Hiccup
,
Methylprednisolone
,
Vomiting
,
Cerebrospinal Fluid
,
Fatal Outcome
,
Evoked Potentials, Somatosensory
,
Prodromal Symptoms
,
Pulse Therapy, Drug
,
Aquaporin 4
pp.567-570
発行日 2020年4月25日
Published Date 2020/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00714.2020304362
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70歳代、女性。吃逆、嘔気・嘔吐、食思不振を主訴に当院へ入院となった。当初、逆流性食道炎として胃酸分泌抑制薬、制吐薬の内服を開始し、軽快退院となったが、その後、突然の左臀部痛、左側腹部から背部にかけての痛みが出現し、精査入院となった。入院後は両上肢・下肢の筋力低下を認め、頭部CTを施行するも異常所見は認めなかった。一方、頭部MRI検査は患者がペースメーカーを挿入されていたため、施行することができなかったが、脳脊髄液検査、体性感覚誘発電位検査を行うことで、本症例はNMOSD(視神経脊髄炎関連疾患)と診断された。診断後はステロイドパルス療法やIAPP(免疫吸着療法)を施行したが、筋力改善は得られず、患者はやがて肺炎を発症し、呼吸状態の悪化と共に第201病日に死亡となった。
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