〔症例報告〕
選択的血漿交換療法で凝固因子を温存しながら抗GBM抗体を除去できたMPO-ANCAおよび抗GBM抗体陽性急速進行性糸球体腎炎の1例
畑中 雅喜
1
,
今井 洋輔
1
,
大森 弘基
1
,
飯尾 健一郎
1
,
安東 豊
1
1大阪南医療センター腎臓内科
キーワード:
抗GBM抗体型腎炎
,
選択的血漿交換
,
急速進行性糸球体腎炎
Keyword:
抗GBM抗体型腎炎
,
選択的血漿交換
,
急速進行性糸球体腎炎
pp.205-209
発行日 2022年2月10日
Published Date 2022/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000002049
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抗糸球体基底膜(GBM)抗体型腎炎は,ほぼ全例で急速進行性糸球体腎炎(RPGN)を呈し,予後不良の疾患である.また,21〜47%で抗好中球細胞質抗体(ANCA)も陽性となるが,治療は抗GBM抗体単独型と同様でステロイドやシクロホスファミドなどの免疫抑制療法を行うとともに,血漿交換(PE)が推奨されている.アルブミン置換による単純PEではフィブリノーゲンなどの生体に必要な物質も多く除去されるが,今回Evacure EC-4A®を用いた選択的PEを施行し,フィブリノーゲンの低下を緩和しつつ抗GBM抗体を除去することが可能であったミエロペルオキシダーゼ(MPO)-ANCAおよび抗GBM抗体陽性RPGNの1例を経験したため報告する.
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