特集 透析患者の支持療法
7.認知機能障害
鶴屋 和彦
1
1奈良県立医科大学腎臓内科学
キーワード:
認知機能障害
,
認知症
,
腎移植
,
転倒
,
運動
Keyword:
認知機能障害
,
認知症
,
腎移植
,
転倒
,
運動
pp.1485-1494
発行日 2019年11月10日
Published Date 2019/11/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000001099
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透析患者では認知機能障害の頻度が高く,とくに女性や糖尿病合併例で顕著である.その診断においては,薬剤性の可能性を念頭におき,せん妄を鑑別することが重要である.対策としては,介入可能な危険因子を適切に管理し,認知機能障害を予防することが重要である.治療としては,腎移植への移行や長時間透析により認知機能の改善が期待できる.運動療法は,認知機能障害の予防・改善に有効とされ,転倒リスクも低下させる.高度の認知機能障害例では透析継続が困難となり,透析の見合わせが必要となる場合も少なくない.その判断は慎重に行い,見合わせ後には最善の緩和ケアを提供することが重要である.
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