CKD 患者におけるがん化学療法─透析患者を中心に
V 症例報告 4 〈腎 癌〉CKD を有する腎癌にアキシチニブを長期間投与した1 例
大木 遼佑
1
,
三浦 裕司
2
1NTT 東日本関東病院腫瘍内科
2虎の門病院臨床腫瘍科
キーワード:
転移性腎細胞がん
,
VEGFR 阻害薬
,
慢性腎臓病
Keyword:
転移性腎細胞がん
,
VEGFR 阻害薬
,
慢性腎臓病
pp.979-982
発行日 2019年6月20日
Published Date 2019/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000965
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症 例:53 歳,男性 主 訴:背部痛 既往歴:高血圧,右踵骨骨折 家族歴:父;悪性腫瘍(詳細不明),高血圧 内服歴:アムロジピン5 mg 分1,オルメサルタン20 mg 分1 生活歴:飲酒;焼酎2 杯/日,喫煙;10 本×33 年,職業;建設業(現場監督,営業,事務作業など) 現病歴: X 年11 月に背部痛を主訴に前医受診し,CT で右腎がんを指摘された.同年12月に右腎摘除術施行(病理:淡明細胞癌G2>G1).その後は定期的な画像フォローをされて無再発で経過した.術後6 年目のフォローCT で左腎腫瘍を指摘された.当院泌尿器科を紹介され,左腎部分切除術施行(病理:淡明細胞癌G2>G3). 再手術から2 年で多発肺転移,左胸膜転移,多発骨転移を指摘され,再発の診断となり,泌尿器科でスニチニブ,エベロリムス(薬疹で中止),ソラフェニブを逐次投与された.経過中に脳転移を指摘され,薬物治療を中止のうえでガンマナイフ治療を行った.その後,全身治療の再開目的で腫瘍内科を紹介受診となった.
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