不整脈の治療は新時代に-一般臨床医が主役の新しい心房細動診療
《心房細動の治療はどうすべきか》 CKDを有する心房細動の治療
高橋 良英
1
1横須賀共済病院 循環器センター
キーワード:
危険因子
,
血栓塞栓症
,
心房細動
,
カテーテル切除術
,
慢性腎臓病
Keyword:
Atrial Fibrillation
,
Risk Factors
,
Thromboembolism
,
Catheter Ablation
,
Renal Insufficiency, Chronic
pp.47-50
発行日 2012年1月1日
Published Date 2012/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012118545
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・心房細動と慢性腎臓病(CKD)は、ともに高齢者・高血圧をリスク因子とする頻度の高い疾患であり、双方を合併した患者に日常診療でしばしば遭遇する。・CKD患者には心房細動が発症しやすく、心房細動患者はCKDを発症しやすいことが報告され、この2つの疾患は単に共存するのみならず、相互に影響していることが示唆されている。・CKDは心房細動患者の血栓塞栓症のリスク因子であることも示されており、CKDを合併した心房細動患者はハイリスクであることを十分に理解したうえで、診療にあたる必要がある。・CKDと心房細動の関連の機序についてはわかっていない点が多く、今後の研究が期待されるが、炎症や酸化ストレスなどが共通の背景として関わっている可能性も考えられている。
©Nankodo Co., Ltd., 2012