CKD 患者におけるがん化学療法─透析患者を中心に
I 総論 4 透析患者のがん薬物療法のリスクとベネフィット
大野 能之
1
1東京大学医学部附属病院薬剤部
キーワード:
透析患者
,
抗がん薬
,
PK/PD
,
リスク
,
ベネフィット
Keyword:
透析患者
,
抗がん薬
,
PK/PD
,
リスク
,
ベネフィット
pp.711-716
発行日 2019年6月20日
Published Date 2019/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000928
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• 透析患者を含め腎障害患者へのがん薬物療法のエビデンスは乏しく,腎障害患者は薬物動態が異なるため,抗がん薬の用量・投与のタイミングに十分注意する必要がある.
• 抗がん薬の治験における腎障害患者への投与に関する情報は限られている.市販後の文献情報などにおいても,忍容性に関する報告はある程度散見されても,有効性に関する報告は少ない.
• 腎障害患者の抗がん薬治療を最適化するためのエビデンスをつくっていく必要があるが,限界もあり,腎障害患者への抗がん薬の投与の可否の判断や投与設計においては,薬物動態学的な面から理論的に考察することも重要である.
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