特集 AKI診療のエビデンスと課題
7.急性血液浄化療法における薬物動態と薬の使い方
山本 武人
1
1東京大学大学院薬学系研究科・医療薬学教育センター
キーワード:
急性血液浄化療法
,
持続的腎代替療法
,
投与量設計
,
クレアチニンクリアランス
,
糸球体濾過量
,
濾液流量
Keyword:
急性血液浄化療法
,
持続的腎代替療法
,
投与量設計
,
クレアチニンクリアランス
,
糸球体濾過量
,
濾液流量
pp.617-623
発行日 2019年6月10日
Published Date 2019/6/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000909
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
急性血液浄化療法導入時には一般に腎排泄型薬物の体内動態が変化しやすい.持続的腎代替療法(CRRT)による薬物除去能力は濾液流量(QE)により決定され,わが国における実施条件ではクレアチニンクリアランス(Ccr)あるいは糸球体濾過量(GFR)として10~30 mL/min に相当する.そのため,CRRT導入時の投与量は,原則として腎機能が中等度に低下した患者(Ccr あるいはGFR で10~50 mL/min)と同用量でよい.また,持続低効率血液透析(SLED)導入時の投与量についても基本的にはCRRT 導入時と同量でよいと考えられるが,情報は不足しており,今後さらなる検証が必要である.
Copyright © 2019, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.