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増刊号 腎代替療法のすべて
【第4章 血液透析,血液透析濾過】
12 血液透析濾過療法の実際 ②持続的腎代替療法,血液透析濾過(急性血液浄化)
Continuous renal replacement therapy, Hemodiafiltration(Acute blood purification)
冨安 朋宏
1
,
尾田 高志
1
Tomiyasu Tomohiro
1
,
Oda Takashi
1
1東京医科大学八王子医療センター腎臓内科
キーワード:
急性血液浄化
,
持続的腎代替療法
,
SLED
,
血液透析濾過
,
急性腎障害(AKI)
Keyword:
急性血液浄化
,
持続的腎代替療法
,
SLED
,
血液透析濾過
,
急性腎障害(AKI)
pp.295-299
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.24479/kd.0000000447
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はじめに
急性血液浄化療法とは,何らかの原因により急激に患者体内に病因物質または毒性物質が蓄積することにより患者体液の恒常性が破綻し,生命の維持に影響が生じた場合に,主に体外循環的手法により,血液を通して対象物質を除去し,体液の恒常性と生命予後の改善を目指す治療法を称する。一般に,緊急性を要する重篤な病態に実施され,治療期間が短く約2週間以内である場合が多いのも特徴である。急性血液浄化療法は日進月歩で多様化してきたが,表1に示すように大きくアフェレーシス療法と透析療法とに分類される。アフェレーシスとは,体外循環によって血液中から血漿成分と細胞成分を分離し,分離した血漿成分から病因に関連した液性因子を分離除去し,細胞成分のうち細胞障害性の細胞分画を分離除去することで治療することをいう。一方,腎代替療法(renal replacement therapy:RRT)とは,腎不全によって体内に蓄積した老廃物(尿毒素)や水分を除去する方法の総称です。本稿では,重症急性腎障害をはじめ,全身性炎症反応症候群,多臓器不全に伴う急性腎障害(acute kidney injury:AKI)における透析療法である持続的腎代替療法(continuous renal replacement therapy:CRRT),血液濾過透析について,病態の是正・恒常性の維持のために,どのように行うかを概説する。
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