OPINION
急速に変化する時代に身を置いて思うこと
小川 哲也
1
1東京女子医科大学東医療センター内科
pp.1519-1520
発行日 2018年12月10日
Published Date 2018/12/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000731
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この数十年,われわれの置かれている環境は劇的に変化している.とくにIT 関連の進歩は目を見張るものがある.われわれの研修医時代は,「ポケベル」なるもので緊急の呼び出しがなされていた.ただ,ポケベルが鳴っても,電話が近くになければコールバックできず電話を探しに行かなければならない時代であった.それが携帯電話に代わり,さらにはほぼコンピューター同様の機能を集約したスマートフォンに取って代わっている.スマートフォンは,どんどん新たな機能が追加され進歩のとどまるところを知らない感がある.コンピューターにしても同様である.研修医時代には想像だにしえなかったレベルにまで進歩しており,いまやIT 関連の機器がなければ生活,仕事が成り立たない状態である.急速に進歩する環境に慣れるのに精一杯ではあるが,昔と比較すると非常に便利になった.カルテにおいても同様で,今やほとんどの病院で電子カルテが導入され情報が集約される時代になった.情報が溢れかえっており情報を選択する時代である.さらに,AI(人工知能)が現実的に医療の世界に参入し,今後のわれわれの診療自体も大きく変える可能性が考えられる.
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