特集 透析患者の人生の最終段階への関わり方
1.透析差し控え・中止
(5) 腎専門病院における透析見合わせの現況―倫理委員会の意義について
手島 和代
1
,
原田 孝司
1
,
舩越 哲
1
1長崎腎病院
キーワード:
透析患者における終末期
,
透析の見合わせ
,
事前指示書
,
倫理委員会
Keyword:
透析患者における終末期
,
透析の見合わせ
,
事前指示書
,
倫理委員会
pp.1207-1213
発行日 2018年9月10日
Published Date 2018/9/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000665
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透析患者の終末期は非透析患者と大きく異なり,彼らがどう人生の最終段階を迎えるかは,「どう透析を終えるか」と強く結びついている.さらに超高齢者の末期腎不全が増加し透析導入の是非についても考えねばならず,2014 年に「維持血液透析の開始と継続に関する意思決定プロセスについての提言」が日本透析医学会から発行され,透析中止・非導入についても指針が示されている.当院では2008 年から2018 年現在に至るまで,14 名において透析の中止・非導入を経験した.内訳は透析非導入が5 例,透析の継続中止は9 例,理由は認知症が7 例,癌が4 例などであった.当院ではたとえ患者・家族の意思が明確であっても,原則として全例を倫理委員会にて検討し,この問題に慎重に対応している.
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