症例による透析患者の画像診断
咽後膿瘍が疑われた急性石灰沈着性頸長筋腱炎の1例
島 久登
1
,
日下 まき
2
,
水口 潤
1
1社会医療法人川島会川島病院腎臓内科
2社会医療法人川島会川島病院放射線科
キーワード:
頸部痛
,
急性石灰沈着性頸長筋腱炎
,
咽後膿瘍
,
頸長筋
,
石灰化
Keyword:
頸部痛
,
急性石灰沈着性頸長筋腱炎
,
咽後膿瘍
,
頸長筋
,
石灰化
pp.1161-1164
発行日 2018年8月10日
Published Date 2018/8/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000646
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急性石灰沈着性頸長筋腱炎は急激な頸部痛,頸部可動制限,嚥下時痛を三主徴とする疾患である1).その予後は良好であるが,実臨床では咽頭後部や頸椎前部に同様の炎症をきたす咽後膿瘍との鑑別が困難なケースも多い.急性石灰沈着性頸長筋腱炎は透析患者に特有の疾患ではなく,整形外科,耳鼻咽喉科などの幅広い診療科を最初に受診する2).われわれの知るかぎりでは,血液透析患者における本疾患の報告例はなく,透析医にはまだ周知されていないことが予想される.今回われわれは,咽後膿瘍が疑われた急性石灰沈着性頸長筋腱炎の症例を経験したので,臨床経過と画像所見に関して報告する.
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