OPINION
透析治療のイメージと今後の課題
石橋 由孝
1
1日本赤十字社医療センター腎臓内科
pp.135-136
発行日 2018年2月10日
Published Date 2018/2/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000348
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腎臓内科医師として透析治療の現場にはじめて身をおいたのは,1996 年の茨城県の病院勤務時代でした.だいぶ以前のことなので記憶が薄れていますが,「集団治療している」「とても太い針を刺されて痛そう,毎回は大変に違いない」と思ったことを印象的に覚えています.その後,中堅時代には東京や神奈川の大病院や多くのクリニックで透析治療の経験を重ねてきましたが,悪い意味での慣れも出てきてしまったような気がします.ベテランと呼ばれる年齢になった現在は,一人ひとりの患者と話をするとともに,若手医師やコメディカルを通じて患者をみることも多くなったような気がします.若い先生やコメディカルの人たちの様子を見ていると,透析治療中の患者の自宅での生活・家族のこと・将来の不安など,むしろ治療以外のことを当たり前のように話している光景を目にすることが多く,私の透析のイメージも治療から生活の一部へと変化してきました.
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