特集 公衆衛生今後の方向
公衆衛生今後の課題
辻 義人
1
1福島県立医科大学公衆衛生学教室
pp.5-6
発行日 1963年1月15日
Published Date 1963/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401202613
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公衆衛生は黄昏かという議論が5年ばかり前に論ぜられた。この発端はP氏なる一保健所勤務医師の手紙であった。それには「現在の公衆衛生には,若い医師をつなぐ魅力がほとんどないと思います。待遇は低いし,雑務ばかり多くて成果に安心と自信が持てませんから生き甲斐はありませんし,技術的にも設備も仕事の内容も低いので専門技術者の働き場所としてはまことに魅力の乏しい場所です。云々」(公衆衛生21巻1号)ということであった。この手紙に対して各界の人から回答の手紙の形で多くの意見が述べられたのであった。
私は医師を養成する医科大学において公衆衛生を講ずるものとして,改めて医学教育と公衆衛生について種々考えさせられたのであった。
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