特集 予後改善を目指した透析医療
11.生命予後に影響するASO/PAD への対策はこうする
花房 規男
1
1東京女子医科大学血液浄化療法科
キーワード:
末梢動脈疾患
,
閉塞性動脈硬化症
,
生命予後
,
救肢
,
QOL 改善
Keyword:
末梢動脈疾患
,
閉塞性動脈硬化症
,
生命予後
,
救肢
,
QOL 改善
pp.1139-1146
発行日 2017年7月10日
Published Date 2017/7/10
DOI https://doi.org/10.19020/CD.0000000139
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透析患者における末梢動脈疾患の頻度は高く,不良な予後と関連する.症状がないことも多く,ankle brachial index(ABI)によるスクリーニング,フットケアにより,早期の発見を行う必要がある.その他の対策としては,生活習慣の改善・薬物療法・運動療法が治療においては重要であるが,適応がある場合には,血管内治療・外科的バイパス術が行われる.そのほか,微小循環の改善目的でlow density lipoprotein(LDL)吸着療法も試みられる.皮膚潰瘍がみられる場合には,潰瘍病変に対する対策が,コントロール不可能な感染・疼痛,下肢構造が保てない場合には下肢切断が行われるがその後の予後は不良である.生命予後の改善だけではなく,QOL の改善,救肢が治療目的となる.
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