Japanese
English
論述
超高齢者の大腿骨頚部骨折の機能予後・生命予後に影響を及ぼす諸因子の検討
Factors Affecting Mortality and Functional Outcome of Hip Fractures in the Elderly Aged 90 Years and Over
石田 洋一郎
1
,
小川 清吾
1
,
川原 慎一郎
1
,
村田 秀雄
1
Yoichiro Ishida
1
1都市見病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Tsushimi Hospital
キーワード:
aged/90 and over
,
90歳以上の高齢者
,
hip fractures
,
大腿骨頚部骨折
,
mortality
,
生命予後
Keyword:
aged/90 and over
,
90歳以上の高齢者
,
hip fractures
,
大腿骨頚部骨折
,
mortality
,
生命予後
pp.1251-1257
発行日 2000年10月25日
Published Date 2000/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408903111
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抄録:当科で治療した90歳以上の超高齢者の大腿骨頚部骨折の機能予後および生命予後について検討した.対象は1994(平成6)~1998(平成10)年の5年間に当科で治療を行った46例(男性5例,女性41例)であり,合併症の悪化による術前死亡1例を除く全例に観血的治療が施行された.生命予後に有意な影響を与える因子として,術前全身状態・受傷前歩行能力・骨折タイプ・術式が挙げられ,術前全身状態が悪く,受傷前の歩行能力が低く,内側骨折例,人工骨頭例での生命予後が劣っていた.痴呆は術後の歩行再獲得との間に有意差を認め,痴呆の重い症例ほど術後の歩行再獲得率は劣り,退院後の居住先にも大きく影響した.超高齢者の大腿骨頚部骨折の治療には医療以外の社会環境的要因の関与も大きく,狭義の医学的アプローチに固執することなく,心理的・社会的アプローチをも含めた多方面からの総合的アプローチが必要である.
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