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公益社団法人日本麻酔科学会第70回学術集会講演特集号 招待講演
小児・新生児への薬の適応外使用とは
What is the off-label use of drugs for children and newborns?
河田 興
1
Kou KAWADA
1
1摂南大学薬学部臨床薬理学研究室
キーワード:
早産児
,
治験
,
特定臨床研究
,
添付文書
,
用法用量
Keyword:
早産児
,
治験
,
特定臨床研究
,
添付文書
,
用法用量
pp.S89-S96
発行日 2023年11月20日
Published Date 2023/11/20
DOI https://doi.org/10.18916/masui.2023130014
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はじめに
小児や新生児への薬の適応外使用がクローズアップされて20年が過ぎた。新生児領域では,新生児への使用が禁忌である薬の使用,新生児特有の疾患に適応のある薬が存在しないなどの大きな問題の一部は解消された。しかし,新生児で使用する際に適切な製剤がない,用法用量が規定されていないという適応外使用の問題は継続している。また有用な新薬は,上市されれば小児や新生児でも頻用され,小児や新生児への新たな適応外使用を生み出している。小児や新生児では,標準療法を含め適正な医薬品の使用において,適応外使用が必要なことが多い。少なくとも診療において医薬品の適応外使用が不適正な診療には当たらないというだけではなく,臨床研究においても適応外使用というだけで計画や結果の公表ができないということはない。むしろ,小児や新生児に適応がない新薬が登場したならば,適正に使用し,かつ臨床研究としてその有効性・安全性を検証する仕組みづくりが必要である。
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