連載 フィールドに出よう!・4
公衆衛生活動の糧はフィールドワーク!―中国・青年海外協力隊で新しい自分と出会う
齋藤 順子
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1東京大学大学院医学系研究科国際地域保健学教室博士課程1年
pp.322-325
発行日 2012年4月15日
Published Date 2012/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401102399
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私は現在,国際保健を学ぶ博士課程の学生である.修士課程からの3年間,タイとラオスでフィールド調査を行い,卒業後は日本や途上国の公衆衛生に関わる研究者となる夢を持っている.現在の研究および卒業後においても関わり続けるフィールド調査であるが,私の最初のフィールドワークは2005年にまでさかのぼる.
当時,東京都内で病院看護師として働いていた私は,新しい環境で看護に関わりたいという思いを持ちながらも,今後の進路を決めかねていた.そんなある日,私は山手線の電車に乗り,なんとなしに車内広告を見上げた.そこには充実感に満ちた笑顔の若者たちの写真があり,看護師の姿もあった.青年海外協力隊員の募集広告であった.キャッチコピーは,「今でなきゃ,君でなきゃ」.私の退職への迷いは打ち消され,そのまま応募,そして配属先が中国と決まった.
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