投稿論文 原著
脊髄くも膜下麻酔時のデクスメデトミジン初期負荷投与が循環動態に与える影響
金谷 綾奈
1
,
三宅 裕
,
小原 伸樹
,
小倉 敬浩
1自衛隊横須賀病院 麻酔科
キーワード:
Bupivacaine
,
血圧
,
心拍数
,
脊椎麻酔
,
二重盲検法
,
分散分析
,
ランダム化比較試験
,
Dexmedetomidine
,
血行力学
Keyword:
Analysis of Variance
,
Anesthesia, Spinal
,
Randomized Controlled Trials as Topic
,
Heart Rate
,
Hemodynamics
,
Double-Blind Method
,
Bupivacaine
,
Blood Pressure
,
Dexmedetomidine
pp.777-782
発行日 2020年7月10日
Published Date 2020/7/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020297648
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脊髄くも膜下麻酔(spinal anesthesia:SA)時に局所麻酔薬投与と同時にデクスメデトミジン(dexmedetomidine:DEX)の初期負荷投与を開始することで、SAに伴う血圧低下を抑制できるかどうかを前向き無作為化二重盲検試験で検討した。健康成人男性の予定手術患者を対象とし、DEX投与群10症例と生理食塩液を投与する対照群10症例を検討した。平均血圧は対照群で低下し、DEX群は有意な変化を示さなかった。心拍数はDEX群で有意に低下したが治療を要した患者はいなかった。DEX群は速やかな鎮静が得られ、麻酔域の確認に支障を来さなかった。SAの鎮静において、局所麻酔薬投与と同時にDEXの初期負荷投与を開始する方法は、循環動態の安定が得られ安全な投与法であると考えられた。
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