投稿論文 短報
Osler-Weber-Rendu病患者の大動脈弁置換術の麻酔経験
古賀 勇太
1
,
野口 信弘
,
宜野座 到
,
和泉 俊輔
,
垣花 学
1琉球大学医学部附属病院 麻酔科
キーワード:
Propofol
,
酸素飽和度測定
,
術中モニタリング
,
全身麻酔
,
大動脈弁狭窄症
,
低体温療法
,
脳循環
,
毛細血管拡張症-遺伝性出血性
,
人工弁置換術
,
Remifentanil
,
Sevoflurane
Keyword:
Aortic Valve Stenosis
,
Anesthesia, General
,
Telangiectasia, Hereditary Hemorrhagic
,
Monitoring, Intraoperative
,
Hypothermia, Induced
,
Propofol
,
Oximetry
,
Remifentanil
,
Sevoflurane
,
Cerebrovascular Circulation
,
Heart Valve Prosthesis Implantation
pp.177-180
発行日 2020年2月10日
Published Date 2020/2/10
DOI https://doi.org/10.18916/J01397.2020182769
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76歳女。5年ほど前から大動脈弁狭窄症を指摘され、今回、重症大動脈弁狭窄症の診断で外科的大動脈弁置換術を施行し、人工心肺開始後に脳局所酸素飽和度(rSO2)の急激な低下を認めた。その原因として、人工心肺に伴う定常流および血液希釈による血液粘性の低下、それに伴う動静脈シャントの増悪が考えられた。rSO2低下時の対応アルゴリズムに従いカテコールアミンサポートや人工心肺の脱送血流量調整を行ったが、改善はみられなかったため、血液温30℃までの冷却および頭部外表からの冷却を行い、改善が得られた。一般にオスラー病では血管平滑筋の異常によりα作動薬に対する反応性が低下するとされており、本例でも昇圧に用いたノルアドレナリンへの反応が乏しかったことから、オスラー病患者においては昇圧薬の選択やその反応に注意が必要と考えられた。
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