特集 形成外科「チャンピオン」症例集
外眼角-上下眼瞼に浸潤する基底細胞癌に対し従来法の組み合わせで再建した1例
青 雅一
1
1国立病院機構岩国医療センター 形成再建外科
キーワード:
眼瞼
,
眼瞼腫瘍
,
顔面筋
,
基底細胞癌
,
骨移植
,
骨膜
,
浮腫
,
生検
,
皮膚腫瘍
,
眼瞼形成術
,
筋皮弁
,
外眼角
Keyword:
Carcinoma, Basal Cell
,
Eyelid Neoplasms
,
Facial Muscles
,
Edema
,
Eyelids
,
Skin Neoplasms
,
Lacrimal Apparatus
,
Bone Transplantation
,
Periosteum
,
Biopsy
,
Blepharoplasty
,
Myocutaneous Flap
pp.5-10
発行日 2021年1月10日
Published Date 2021/1/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021131233
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例は74歳女性で、右目尻からの出血を主訴とした。右外眼角から上下眼瞼外側に紅色の潰瘍があり、生検にて基底細胞癌と診断された。腫瘍辺縁より10mm離して眼瞼全層および眼輪筋下層の軟部組織を含めて切除したことで、上眼瞼の外側2/5と下眼瞼の外側2/3の全層欠損および外眼角外側の皮膚欠損が生じた。下眼瞼の全層欠損は右頬部より内下方に向かう皮下茎をもつ外側眼窩皮弁(LOF)で、また、上眼瞼の全層欠損には眼輪筋皮弁でそれぞれ被覆し、上下眼瞼の粘膜欠損部には硬口蓋より採取した台形型の粘骨膜をV字型に分割して移植した。その結果、外眼角部が下垂することなく、瞼裂と眉毛の相対性を保つことができ、整容的に満足する成績が得られた。
Copyright© 2021 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.