投稿論文 経験
Myotarsocutaneous flapによる上眼瞼再建
加藤 久和
1
,
神山 圭史
,
安江 祐二
,
大島 希実子
,
小野 昌史
1岐阜大学医学部附属病院 形成外科
キーワード:
眼瞼腫瘍
,
基底細胞癌
,
強皮症-限局性
,
外科的皮膚弁
,
拘縮
,
皮膚腫瘍
,
扁平上皮癌
,
眼瞼形成術
,
先天性疾患
Keyword:
Carcinoma, Basal Cell
,
Eyelid Neoplasms
,
Skin Neoplasms
,
Scleroderma, Localized
,
Surgical Flaps
,
Contracture
,
Carcinoma, Squamous Cell
,
Blepharoplasty
pp.1296-1304
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2021047106
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例1は3ヵ月女児で、左先天性上眼瞼欠損に対して手術を施行した。外側にMyotarsocutaneous(MTC) flapをデザインした。皮弁を挙上し、皮弁内側の睫毛が内側に残存する睫毛に連続するよう皮弁を移動させ、外側の裏打ちには口蓋粘膜を移植した。症例2は9歳女児で、剣創状強皮症による上眼瞼拘縮に対してMTC flapを外側に紡錘形にデザインした。MTC flapの茎を形成する挙筋腱膜前層の外側を斜切開し、挙筋腱膜と移動距離の延長を図った。症例3は71歳女性で、前医で内眼角部基底細胞癌が切除され、正中前額皮弁で再建されていたが、残存する変形の修正希望で当科を受診した。眼瞼外側にMTC flapを紡錘形にデザインした。内側の再建上眼瞼遊離縁を脱上皮し、その尾側に皮弁を移動させ皮弁内側端が内眼角にくるようにした。症例4は83歳女性で、上眼瞼内側の有棘細胞癌に対して上眼瞼の40%の全層切除を行い、MTC flapを挙上、皮弁内側端を内眼角まで移動させ上眼瞼を再建した。
Copyright© 2020 KOKUSEIDO CO., LTD. All Rights Reserved.