投稿論文 工夫
下眼瞼・頬部骨膜下リフトに脂肪移植を併用した下眼瞼除皺術
田中 哲一郎
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1TETSU形成・美容クリニック
キーワード:
眼瞼
,
骨膜
,
脂肪組織
,
皺とり形成術
,
皮膚老化
,
脂肪移植
Keyword:
Eyelids
,
Adipose Tissue
,
Skin Aging
,
Rhytidoplasty
,
Periosteum
pp.1220-1226
発行日 2022年10月10日
Published Date 2022/10/10
DOI https://doi.org/10.18916/J00398.2023010354
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目袋が高度に突出した変形に対し、眼窩下縁から上顎骨~頬骨骨膜下を広範に剥離して下眼瞼から頬部の組織を頭側方向へ牽引する方法(本法)を適応した2症例を報告した。症例1は60歳女性で、下眼瞼のシワを主訴とした。鼻瞼溝と瞼頬溝および頬溝が目立ち、本法を施行した。顔面の組織量が不足したため、腹部皮下から採取した脂肪移植を追加した。術後6ヵ月時でそれらはいずれも改善し、鼻唇溝も浅くなった。症例2は50歳女性で、両側涙袋部位への注入異物除去を主訴とした。下眼瞼の注入異物を皮膚を含めて除去し本法を施行した。脂肪移植は行わなかった。術後6ヵ月経過して下眼瞼から頬部の軟部組織が頭側へ移動し、外反変形も認めなかった。眼窩脂肪移動術のみで改善に限界がある症例に本法は極めて有効な方法である。
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