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特集 進化する胎児治療――研究と臨床の最新情報
再生医療の胎児治療への応用
-――今後期待される治療法は
Advancements in regenerative medicine
――Future prospects for fetal therapy
梶原 一紘
1
Kazuhiro KAJIWARA
1
1国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター胎児診療科
キーワード:
胎児治療
,
iPS細胞
,
間葉系幹細胞
Keyword:
胎児治療
,
iPS細胞
,
間葉系幹細胞
pp.611-614
発行日 2024年11月23日
Published Date 2024/11/23
DOI https://doi.org/10.32118/ayu291080611
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再生医療は,加工された細胞や組織を用いて失われた組織や臓器を修復・再生する医療である.近年では間葉系幹細胞だけでなく,多能性幹細胞であるiPS細胞の分化誘導を用いた細胞治療の発展が著しく,ヒト難治性疾患の治療への発展が期待されている.胎児治療においては細胞治療が行われた実績はまだ少ないが,骨系統疾患における間葉系幹細胞の移植がヒト胎児において行われ,有効である可能性が示唆された.動物モデルではあるが,先天性横隔膜ヘルニア(CDH)や脊髄髄膜瘤(MMC)などに対する細胞・組織の治療法開発が積極的に行われている.本稿では,このような重症胎児疾患に今後期待される胎児幹細胞治療について概説する.
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