特集 産婦人科領域における情報リテラシー―ビッグデータとバイオインフォマティクスの活用
8.生殖内分泌領域におけるバイオインフォマティクス―ゲノムワイドエピゲノム解析からみえてきた脱落膜化の調節機構―
田村 功
1
I. Tamura
1
1山口大学大学院医学系研究科産科婦人科学(講師)
pp.809-814
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000003050
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ステロイドホルモンによる子宮内膜の変化の1つである子宮内膜間質細胞の脱落膜化は,プロゲステロンによって誘導される現象であり,様々な遺伝子発現変化・細胞機能変化が起こり着床に寄与している。われわれは脱落膜化の調節機構をゲノムワイドな視点から捉え,トランスクリプトーム解析とゲノムワイドエピゲノム解析を統合したオミックスデータ解析を行ってきた。これにより,脱落膜化という現象は,ヒストン修飾を介したエピジェネティクス調節機により脱落膜化が調節されていることを明らかにした。さらに,この変化を司る因子として転写因子C/EBPβを同定した。
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