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ヒト胚の着床後経過とミトコンドリアDNAの関係性
伊集院 昌郁
1
,
葉山 智工
1
,
上野 寛枝
1
,
村瀬 真理子
1
A. Ijuin
1
,
T. Hayama
1
,
H. Ueno
1
,
M. Murase
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター生殖医療センター婦人科
pp.269-276
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002894
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モザイク胚の移植後に健康な児が出産する場合があるがわかっている。これは,マウスで報告されたように発生中に異常細胞が減少することによるとされるが,どのような状況でその変化が起きるかはわかっていない。われわれはミトコンドリアが関与しているのではないかと仮説を立て研究した結果,mtDNAの変異が着床後胚の発生に影響を与えている可能性が示唆され,それを報告した1)。本稿では,胚とミトコンドリアの関係,そしてわれわれの研究について報告する。さらに発展すればmtDNA変異数解析が,移植胚選択の新しい方法となるかもしれない。
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