特集 帝王切開のネガティブ・インパクトの克服と新たな取り組み
II.ネガティブ・インパクトの回避に向けた取り組み
2.前置血管・前置胎盤に対する術式の工夫
栗原 康
1
Y. Kurihara
1
1大阪公立大学大学院医学研究科女性生涯医学
pp.237-242
発行日 2024年3月1日
Published Date 2024/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002889
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近年,帝王切開の増加や不妊治療による妊娠が増加していることから,疾患構造の変化が顕著となっている。そのため,それらに対する診断や治療戦略,手術の工夫が求められる。前置血管では,慎重な診断と胎盤や胎児血管を損傷することなく児を娩出する方法が求められ,Ward法を改良した方法や直視下に胎児血管を確認したうえでの破膜を行いネガティブ・インパクトを回避している。また前置胎盤では,内膜面からの直接的なアプローチで出血点をZ縫合によって止血を行っている。これらの疾患は,母児に重篤な影響を及ぼすこともあり,緊急に対応を要することが多いことから誰もができる手技・手法の開発が重要である
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