グラフ 目でみる胎盤の診断学・4
前置胎盤
久保田 史郎
1,2
Shiro Kubota
1,2
1久保田産婦人科医院
2九州大学医学部婦人科学産科学教室
pp.260-261
発行日 1986年4月10日
Published Date 1986/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207359
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1.前置胎盤診断の条件
表1)は超音波断層法を用いて前置胎盤を観察する際,正確な診断に至るための条件を示している。その基本は膀胱充満下に内子宮口を明瞭に描写することである。しかしながら妊娠中期以後で,胎盤が子宮後壁に附着しているような症例では,上記の他に,母体を骨盤高位とし胎児先進部を母体頭側へ軽く圧排して,内子宮口領域が鮮明に描写される状况を求めることが必要となる。図1はこれらの条件の超音波像に与える影響を同一症例の排尿前後における断層像を示したものである。膀胱充満法か本症診断に如何に重要かが分かる。
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