特集 産科の救急対策
救急対策のこつ
前置胎盤
雨森 良彦
1,2
Yoshihiko Amenomori
1,2
1日本赤十字社産院
2東京大学
pp.327-330
発行日 1972年4月10日
Published Date 1972/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204588
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
前置胎盤とは産科諸定義委員会(昭和46年)によれば"分娩時内診指により内子宮口の全部または一部に胎盤をふれる場合"と定義されているごとく,胎盤が子宮下部に形成附着し内子宮口に及ぶため,妊娠後半期子宮口の開大・展退により子宮壁と胎盤附着部との面移動が起き出血をきたすものである。妊娠後期に出血をきたす異常のなかでは,もつとも頻度も高く,母児に及ぼす緊急性も予断を許さないものがある。
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.