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思春期女性を癒す漢方 第3回 女心と秋の空⁈ 女性ホルモンと感情の変化
池野 一秀
1
K. Ikeno
1
1長野松代総合病院小児科・思春期漢方外来
pp.1493-1498
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002802
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女性ホルモンを代表するエストロゲンは,身体面だけではなく,感情面でも大きな影響を及ぼす。エストロゲンの受容体は2種類あり,α受容体刺激は恐怖や不安様行動,攻撃性が増強するが,エストロゲン受容体βは逆に不安様行動が減り,鎮静効果を示す。思春期の女性では,エストロゲン受容体βが十分に刺激される。当帰芍薬散は,植物由来のエストロゲン類似作用だけでなくエストロゲン濃度を増加させ,感情面の安定とまつ毛の伸長が期待できる。
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