特集 胎盤の科学がもたらす周産期疾患の新たな理解
7.双胎と胎盤構造
村越 毅
1
T. Murakoshi
1
1聖隷浜松病院産婦人科・総合周産期母子医療センター
pp.1111-1120
発行日 2023年11月1日
Published Date 2023/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002730
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一絨毛膜双胎と二絨毛膜双胎の胎盤の根本的な差異は,吻合血管の有無である。吻合血管には,動脈-動脈,静脈-静脈,動脈-静脈のそれぞれの吻合が存在し,これらの組み合わせにより様々な特殊な病態が発症する可能性がある。動脈-静脈吻合の本質は動脈側から静脈側の児への血流の移動であり,動脈-動脈および静脈-静脈吻合は両児間の血圧の格差を是正する方向に血流を移動させる。これらの吻合血管の働きを理解することで一絨毛膜双胎の病態の理解を深めることができる。
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