特集 症例にマッチする分娩誘発アプローチ
7.双胎妊娠に対する分娩誘発
村越 毅
1
T. Murakoshi
1
1聖隷浜松病院総合周産期母子医療センター(産科部長)
pp.401-405
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001689
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双胎妊娠で先進児が頭位の場合には経腟分娩を行うことが可能であるが,後続児が非頭位(骨盤位)の場合には,施設の骨盤位分娩の基準などに従う。頭位-非頭位分娩においては頭位-頭位よりも注意が必要である。双胎経腟分娩では単胎と異なる特有のリスクが存在する。双胎経腟分娩に起こりやすい合併症(微弱陣痛,回旋異常,胎位異常,臍帯脱出,弛緩出血など)を理解し,事前準備を含めた分娩管理が大切である。
分娩第1期:双胎用の分娩監視装置を用いる。微弱陣痛に対する介入が遅れないようにする。関連各所への連絡を行う。
分娩第2期:後続児の胎位,胎児心拍,臍帯の位置などに注意する。緊急帝王切開や急速遂娩がいつでも行える準備,新生児蘇生が行えるスタッフのスタンバイを確認する。
分娩第3期:子宮収縮不全,弛緩出血に注意する。
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