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エピジェネティックス関連疾患を高効率にゲノム診断可能なターゲットDNAメチル化シーケンス法の基盤確立
長谷川 慶太
1,2
K. Hasegawa
1,2
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
2国立成育医療研究センター周産期病態研究部
pp.1037-1042
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002704
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希少疾患は早期発見・早期診断が望まれるが,臨床診断が困難であり,遺伝学的検査でも半数以上の症例は診断確定が困難である。DNAメチル化解析は希少疾患のゲノム診断に有用とされ,2020年に疾患に特徴的なDNAメチル化変化のパターンを示すエピシグネチャーにより,神経発達障害・先天性疾患の43症例を区別できることが報告された。しかし,既存のDNAメチル化解析手法はターゲット領域が広いため,効率的とはいえない。今回われわれは,ターゲットDNAメチル化シーケンス法を用いて,プロモーター領域とエピシグネチャー領域に特化したカスタムキャプチャーベイトをデザインすることで,エピジェネティックス関連疾患を高効率にゲノム診断可能なターゲットDNAメチル化シーケンス法の基盤を確立することを目指した。
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