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DNAメチル化の全エピゲノム関連解析
明田 浩司
1
1三重大学整形外科
pp.872-872
発行日 2019年7月1日
Published Date 2019/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_seikei70_872
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エピジェネティクスとは,DNA配列の変化を伴わず,後天的に特定の遺伝子発現が調整され維持される仕組みであり,DNAメチル化やヒストン修飾などが遺伝子発現を調整する役割をしている1).その中でDNAメチル化とは,ゲノムDNAの3’-CG-5’(CpG配列)のC(シトシン)にメチル基が付加される反応(メチル化修飾)をいい,これにより特定の遺伝子発現が制御される(図1)1).発達段階においてDNAメチル化のパターンにより,発現する遺伝子が調節され,さまざまな細胞に分化する2).したがって,DNAメチル化はヒトのように複雑な生物の体を正確に形づくるために必須の仕組みである.さらに,メチル化修飾は維持されることにより,分化後の組織の安定化に働く.
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