特集 図説 産婦人科医のための臨床遺伝学必修知識Ⅰ
5.Secondary Findingsの取り扱い方
島田 咲
1
,
洪本 加奈
2
,
山田 崇弘
3
S. Shimada
1
,
K. Hiromoto
2
,
T. Yamada
3
1関西医科大学産科学婦人科学講座,臨床遺伝センター(認定遺伝カウンセラー)
2兵庫県立こども病院 ゲノム医療センター(認定遺伝カウンセラー)
3北海道大学病院 臨床遺伝子診療部(教授)
pp.793-801
発行日 2023年8月1日
Published Date 2023/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002638
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網羅的遺伝子解析は,がん領域では治療薬探索を目的に,難病領域では疾患診断を目的に実施されている。これらの解析では,本来の検査の目的ではないものの,受検者の健康管理に貢献しうる情報としての二次的所見が得られることがある。ここで得られる二次的所見は生殖細胞系列の遺伝情報であり,患者本人だけでなく血縁者においても有益な情報となる。網羅的遺伝子解析を実施する際は,本来の検査目的との説明のバランスに配慮しつつ,二次的所見が検出される可能性を念頭におき,検査前から患者本人や血縁者へ説明しておくことが重要である。
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