今月の臨床 子宮頸癌の治療─現状と展望
CINの診断と取り扱い方
角田 肇
1
,
沖 明典
2
,
吉川 裕之
2
1NTT東日本関東病院産婦人科
2筑波大学臨床医学系産婦人科
pp.792-795
発行日 2007年6月10日
Published Date 2007/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101381
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はじめに
パパニコロウにより子宮頸部病変の診断に細胞診が用いられたことに端を発し,CIN(cervical intraepithelial neoplasia : 子宮頸部上皮内新生物)に対する絶え間ない研究によりその自然史が徐々に解明されてきた.特にヒトパピローマウイルス(HPV)感染と子宮頸部病変の関連性についての研究は,HPVワクチンによるCIN発症予防の臨床応用までたどり着いた.その一方で,子宮頸部上皮内病変の取り扱い方は国際的に必ずしも一致していない.
そこで本稿では,CINの診断と取り扱い方についての現状を整理し,わが国で行われた文部科学省特定領域研究「HPV感染と子宮頸部発がんに関するコホート研究」(研究代表者 : 吉川裕之)の中間解析から,CINの取り扱いの将来的な展望を述べていきたい.
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