合併増大号 今月の臨床 産婦人科医が知っておきたい臨床遺伝学のすべて
腫瘍
がんゲノム医療とgermline findingsの取り扱い
小川 千加子
1
,
増山 寿
1
,
平沢 晃
2
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科産科・婦人科学
2岡山大学大学院医歯薬学総合研究科臨床遺伝子医療学
pp.111-118
発行日 2022年1月10日
Published Date 2022/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409210571
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●がんに関連する生殖細胞系列の遺伝情報は,本人の治療だけでなく,本人の次なるがんへの対策や,未発症を含む血縁者のがん予防につながる重要な情報である.
●婦人科領域では他がん種に比べ,germline findingsが比較的高率に検出される.遺伝性乳がん卵巣がんとLynch症候群が多いが,それ以外の遺伝性腫瘍もある.
●がんゲノムプロファイリング検査で開示すべきgermline findingsが見出されなかったとしても,遺伝性疾患が除外できたわけではないことに留意する.
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