症例
手動真空吸引法を使用し完全手術・管理しえた胞状奇胎の2例
三沢 昭彦
1
,
大坪 翔
1
,
安部 美由紀
1
,
岡 愛子
1
,
宮﨑 典子
1
,
井上 慶子
1
,
長内 喜代乃
1
,
木村 英三
1
,
鈴木 淳
1
A. Misawa
1
,
S. Otsubo
1
,
M. Abe
1
,
A. Oka
1
,
N. Miyazaki
1
,
K. Inoue
1
,
K. Osanai
1
,
E. Kimura
1
,
J. Suzuki
1
1立正佼成会附属佼成病院産婦人科
pp.1015-1018
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002275
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妊娠11週までの流産手術に対し手動真空吸引法(以下,MVA)が認可されて以降,MVAを使用する施設が増加している。MVAを使用した胞状奇胎管理に関する報告は少ない。今回われわれはMVAにて完全除去し管理しえた胞状奇胎の2例を経験した。初期流産または胞状奇胎の疑いと診断し,文書にて同意を得たうえでMVAにて手術を行った。2症例ともに病理組織学的検査ではpartial hydatidiform moleであり,MVA後の搔爬検体に妊娠成分の残存は認めなかった。胞状奇胎に対してもMVAを使用した手術は安全で,また再搔爬を必要とする遺残を認めず,容易かつ安全な治療法と考えられる。
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