特集 内膜を極めるⅡ—婦人科疾患の治療と内膜機能—
10.流産手術における手動真空吸引(MVA)の有用性
本田 徹郎
1
T. Honda
1
1倉敷中央病院産婦人科
pp.1197-1200
発行日 2020年11月1日
Published Date 2020/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001453
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
- サイト内被引用
2020年現在,日本では妊娠11週以前の稽留流産に対しては経過観察,吸引手術,搔爬手術が行われ,11週以前の人工妊娠中絶には吸引,搔爬が行われている。薬物療法は認可されていない。搔爬は吸引に比べて子宮内癒着など子宮内膜にダメージを与える可能性が高いことが知られている。世界保健機関(WHO),米国産科婦人科学会(ACOG)は搔爬よりも吸引を推奨している。「産婦人科ガイドライン—産科編2020」では搔爬と吸引のどちらが望ましいかという点には明言していないものの,手動真空吸引(MVA)を「保険適用になっており,簡便な方法である」と紹介している。本稿では,MVAの当科での使用経験と有用性について述べる。
Copyright © 2020, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.