特集 子宮収縮抑制薬の長期投与はやめられるのか?―切迫早産管理のエビデンスと実践―
1.本邦における早産児医療のレベル
河井 昌彦
1
M. Kawai
1
1京都大学医学部附属病院総合周産期母子医療センター・新生児部門
pp.681-684
発行日 2022年7月1日
Published Date 2022/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002193
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本邦の早産児診療における成績は,22~24週の児の約72%,25~27週の児の約93%,28週以降の児の98%以上が生存退院院可能となっており,22週以降の児の救命率は世界一といっても過言ではない。一方,脳性麻痺の発症率は,22~24週で約18%,25~27週で約8%,28~30週で約5%,31~32週で2.5%と報告されており,在胎25週未満の児の発達予後については,さらなる診療の向上が望まれる。また,慢性肺疾患・不当軽量児の発達予後が悪いことも注目すべき点で,これらの病態を踏まえて,娩出時期を考える必要がある。
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