特集 いま改めて妊娠高血圧症候群を考える―診療指針改訂のポイントから―
9.妊産婦死亡や重篤な後遺障害
桂木 真司
1
S. Katsuragi
1
1宮崎大学医学部産婦人科(教授)
pp.499-507
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002143
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妊娠高血圧症候群は母子に対する周産期におけるハイリスク疾患の1つであり,母児双方の予後を改善するためには早期の診断と総合病院などの人的,医療資源の多い病院での管理が必要である。HELLP症候群での妊産婦の予後が悪いことが指摘されており,血液検査による早期診断が重要である。また妊娠高血圧腎症ではnear termでの入院を原則とすること,分娩中は血圧上昇例では収縮期血圧160mmHgを超えるものでは点滴による降圧を迅速に行うこと,分娩後特にHELLP症候群では24時間~48時間で増悪し予後不良転機をたどるものがあり慎重な降圧管理が重要である。
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