臨床経験
腟上皮内腫瘍Grade 3(VaIN3)の5例
大塚 伊佐夫
1
,
金本 嘉久
1
,
大塚 康二
1
,
三谷 尚弘
1
,
松浦 拓人
1
,
庄司 一寅
2
I. Otsuka
1
,
Y. Kanamoto
1
,
K. Otsuka
1
,
T. Mitani
1
,
T. Matsuura
1
,
K. Shoji
2
1亀田総合病院産婦人科
2同 放射線科
pp.445-449
発行日 2022年4月1日
Published Date 2022/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000002124
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腟上皮内腫瘍(VaIN)は稀な疾患である。われわれはVaIN grade 3(VaIN3)の5例について検討した。4例は69歳以上でCIN3または子宮頸癌IA 1期の治療の24~71カ月後に,1例は45歳でCIN3と同時に診断された。2例で免疫抑制薬または抗がん剤の長期服用がみられた。高齢の4例では腔内照射を行い,若年例では病変が限局しており円錐切除と同時に腟壁切除を行った。全例,現在まで再発を認めていない。VaIN3はヒトパピローマウイルスが発生に関与しており,限局例に対しては切除が,多発病変に対しては腔内照射が有効な可能性がある。
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